「共同通信OBになりましてもう十何年も経ちますが、現役時代長い事ワシントンで仕事をした経験もあります。今度のアメリカの中間選挙で大変大きな変化が起こったと思いますが、これまでアメリカの選挙は選挙のたびに世論が大きく振り子現象を起こしまして、選挙の度に右から左、あるいは左から右へという形で世論が行ったり来たりするというのがアメリカの政治の特徴というふうに見られていたわけですけども、ウォルフレンさんは次の選挙でオバマ大統領が一期で終わるのか、あるいは今回アメリカの議会を制した勢力が大統領、更には上院議員等を抑えることになるのか、こういった振り子現象の中でウォルフレンさんがさきほどから述べられているアメリカの大きな変化というものがあるいは元に戻る可能性、更にはこれがその方向に進んでいくのか、この辺り、次の選挙に向けて、どのようにアメリカを見ておられるでしょうか?」



ウォルフレン氏
「あなたはジャーナリストでいらっしゃいますし、リタイアなさっても精神においてはジャーナリストだと思いますが、ジャーナリストというのは未来を予測してはならないのです。


 私はジャーナリストの後で大学の先生になりまして、教授というのはしょっちゅう未来を予測しています。今回は私は未来を予測するという選択はとらない事にいたします。オバマの再選という事は非常に困難ではあろうと思いますけれども、彼の競争相手がだれになるかということにもよると思います。


 もし、共和党がペトレイアス将軍以外の立候補者をどうしても見つける事が出来ないという場合、その可能性は結構あると思っていますけれども、そうなりますと、オバマにとって非常にいいチャンスがあると思います。


 もし、アメリカというのがアメリカの中でも、最も軍事主義というようなものを体現するような人によって運営統治されるべき国だというふうにアメリカ人が選ぶという事であるならば、それは日本にとってどうなのかという事は日本人自身がお考えになる事だと思いますけれども、私は何も未来を予測しているのではなくて、これはあくまでも憶測です」
(続

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