#4 Really love
中東魔術的なアコースティックギターの印象的なピックアップフレーズから楽曲が始まる。男の語りが入り、直後もごもごと、しかし美しく響く、D独特の歌声。歌詞が聞き取れないくらいのもごもごメロディとローズやギターの魔術的な雰囲気を輪郭のぼやけたベースが包み込み、タイトなドラムがクラッピーなスネアと8裏拍で狙いすましたハットアクセントで引き締める。突如、そんな捕らえ所の無い音像中央に、再びはっきりとした輪郭で男の語りが入る。終盤、その混沌とした音像の海の中に逆再生が入り乱れ、さり気なく電子音が流れ、ハイハットが開いて泡が弾けるように音楽が終わっていく。ただのポピュラー音楽ではない。詩的で映像的。現在のD'Angeloは、色んな方向で前衛的なのだと私は感じている。ミュージシャン以外の芸術家との交流も多々あったのでは?

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