海江田万里さま

すっかりごぶさたしています。共に議員だった時代が遠い昔のような気がします。
それはさておき、この国難に当たって、原発事故の最前線で日夜ご健闘なさっている様子に心より敬意を表しています。
一日も早い収束を祈っています。

さて本日、NHKニュースで経済産業相として浜岡に行かれたことを拝見しました。
私が2001年に参議院議員を辞して静岡県知事選に出馬したことを覚えていらっしゃるかと思いますが、
あの時は、いつ来るかも知れない東海地震に浜岡原発が耐えられる可能性が余りにも低いという不安から、知事選出馬を決心した経緯がありました。

浜岡は亡父成夫の郷里であり、原発によって豊かな町になったものの、あの地盤が相良-掛川層群比木層 という砂と泥からできた地層であり、工学的には「軟岩」「泥岩」に分類されるものだということを承知していますが、これを中部電力が認めないという大きな問題があったのです。決して彼らが言うような強固な岩盤ではないのです。

私が知事選に出馬した2001年当時、「今後30年間に87%の確率でM 8、震度6〜7
の地震が起きる可能性」があるという政府の地震調査委員会の発表が出されました。
さらに東海地震は1854年の安政南海地震 のように東海・南海・東南海連動型地震 となる可能性も高いと予想されており、これが生じた場合にM 9の巨大地震となるという可能性も報道され始めていました。幸い10年経ってまだ起きていない東海地震ですが、今回の東北地震で、駿河トラフにストレスが溜まり誘発の危険性が高まったという見解と、むしろ遠退いたという地震学者の両意見があるようです。但しいずれにしても、現時点で、世界有数の危険度が高い原発とランキングされている(WSJ調査等)こと
は事実で、この福島原発事故の直後に3号機の運転再開をさせるというのはあまりにも乱暴な判断ではないか、と危惧しています。

先日川勝知事とも面談をしましたが、この点については一致しました。
   
そもそも議員時代から、私は原発容認の立場を取ってきましたが、今回のあり得ないと思われていた原発事故が現実のものになった以上、最大の防護策をとるべきです。
あの防波壁は笑止ですし、浜岡の場合直下型に近い地震が想定されれば、今回の被害規模では留まらぬ危険性もあります。
   
中電の原発依存度は現時点で10%を切っているはずですし、LNGの火力発電能力にも 優れているので、全炉を停めても余力があるはずです。

多くの国民の関心事が、原発事故にある現在、決して浜岡で同じ事故を繰り返すことのない様にお願いします。日本の経済産業を守るためにも。

海江田先さんの真のリーダーシップに期待しています。


水野誠一

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