HiroNicoK

Nico · @HiroNicoK

26th Nov 2011 from Twitlonger

【形骸化する民主主義】①官僚・財界・マスコミや御用学者を囲うシンクタンク・諮問機関等の選挙の洗礼を受けぬ人たちがネットワークを作り上げ、実際の政治を動かすアクターとなると同時に既得権益層を形成している。産官学協同以降アカデミズムの分断とポピュリズム化が顕著となり、 続

②研究の内容が優れているかどうかよりも、概して既得権益支配層に都合のよい主張をする学者が「売り出され」脚光を浴びる傾向が強まった。大手マスコミはかつて保たれていたジャーナリズムを放棄して資本の走狗となり、既得権益支配層のプロパガンダ機関となった。 続

③マスコミは不都合な事実を報じぬ一方で誘導を繰り返して民衆を惑わせ、誘導の罠に嵌った人々は結果として自分たちを痛めつけることになるにほかならぬ政策や政治勢力を支持するという悲劇が生じてきた。従来民衆サイドは見事に分断されアトム化されて政治的影響力を削がれてきたと言える。 続

④冷戦が崩壊し従来自民党と社会党の保っていた役割も崩れ、その間にネオコン・ネオリベと外国資本が勢力を拡大して猛威を奮い、グローバリズムが破綻を迎えつつあるにもかかわらず、破綻を招いた張本人であるはずのグローバリストたちが未だに中枢に居座り、政治を民衆から程遠いものとしている。 続

⑤民衆は健全なアカデミズムやジャーナリズムといった権力を監視する機関を喪失したのみならず、マスコミや学者そのものを官僚や政治家と共に監視せねばならぬ事態となっているのは悲劇的である。これは日本のみならず、ネオリベ路線に走った先進諸国に共通して程度の差はあれ言えることである。 続

⑥戦争屋の代理人と目されたブッシュ政権に代わり期待を集めたオバマも金融資本の代理人である、あるいはそれらを制御できずに屈した実態が露呈し、見限った人々が全米で反格差運動が繰り広げている。欧州も金融の暴走を制御できず、逆にギリシャを破綻させたゴールドマンサックス(GS)の人材が 続

⑦要職に登用されるという奇妙な事態に陥っている。ギリシャではパパンドレウが打ち出した国民投票という民主的手段を仏独が介入して潰し、結局選挙を経ぬまま金融資本とつるむIMFの手に落ちようとしている。イタリアもベルルスコーニが退陣した後、GS出身のモンティが超然内閣を組閣。 続

⑧マスコミの支持率調査では53%~78%とされているが、怒った学生や市民が各都市で激しいデモを繰り広げている。欧州はGSが席巻して影響力を強め、金融資本が国家を露骨に支配する構図となってきている。金融機関を潰すか国有化しない限りはこの状態が続き、危機も続くのではないだろうか。 続

⑨TPPに関しては推進派から全く具体的なメリットが国民に示されないのであるが、推進派が対米従属派と呼ばれる人たちであることを見ても明らかなように、米国資本の救済と見るのが妥当であると思う。救済と言えば聞こえは良いが、実態は日本の米国基準化であり、富の収奪に他ならない。 続

⑩従来形式的には保たれていた国家主権は事実上崩壊し、広域の市場に組み込まれ、国家はこの広域協定の下位に位置するものとなる。そこでは投資家(資本)の利益が最優先に考慮され、国内法は広域協定に準ずるものでないと潰されることになる。国家は常に訴訟を起こされる側となり、 続

⑪投資家(資本)は常に訴える側となる。賠償を払うのは国家・即ち国民である。では独禁法も機能せぬ状態で一体誰が資本の暴走を監視し食い止めるというのであろうか。先に述べたように、現在も選挙の洗礼を受けぬ人々によってTPP交渉参加が決められるという恐ろしい事態となっている。 続

⑫現状でも民主主義が機能不全に陥っている状態なのだが、TPPに一旦加盟してしまうと今後益々政治が民衆の手の届かぬものとなるに違いない。TPP加盟は民主主義をも犠牲とするものであることを覚悟するべきである。その後に来るのは事実上の資本の独裁だ。民主主義は世界的にも重大な危機にある。

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