『日本向け米増産へ 米国』|日本農業新聞4月30日

 米国で日本食レストランや日本向けなどに生産されている米(短粒種)の作付面積が増える見通しであることが、29日までに米農務省がまとめた3月時点の作付け計画調査で分かった。農家が短粒種の栽培を予定している面積は前年比16%増の2万1000㌶で、2年連続のプラスとなる。
 
 東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故の後、日本国内では国産米の供給懸念が強まり、価格が上昇。日本の業者が米国で短粒種を確保する動きを強め、現地農家の作付け意欲の向上につながっているようだ。
 
 米国では南部のアーカンソー州などでタイと同じ長粒種、カリフォルニア州では日本の短粒種と長粒種の中間的な中粒種が主に栽培されている。
 
 短粒種は南部ではわずかで、カリフォルニアでも米の全作付面積の10%に満たない。米国全体で2010年の米生産量は長粒種が831万㌧、中粒種が259万㌧にn対し、短粒種は12万㌧にとどまる。計画通りに作付けが行われ、作柄が平年並みなら、今年の短粒種生産量は14万㌧程度に増加する見通しだ。
 
 短粒種は米国内で日本食レストランや日系、アジア系の人らに販売され、年1万㌧前後は日本に輸出されている。

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