『中韓FTA 本格議論 10日に北京で初交渉』|日本農業新聞5月6日(共同通信5月4日)

 【ソウル共同】韓国外交通商部は4日、中国との自由貿易協定(FTA)の締結へ向けた第1回交渉を10日に北京で行うと発表した。
 
 中韓は2日に中国の陳徳銘商務相と韓国外交通商部の朴泰鎬通商交渉本部長(閣僚級)が中韓FTAの交渉開始で合意。2年以内に終結させたいとの意向を示した。
 
 また、韓国の農業と中国の石油化学や電子機器を「(自由化が困難な)敏感な分野」に指定。交渉を2段階に分け、第1段階で関税撤廃に関する本格的な論議に入ることを決めた。
 
 中韓FTAでの重要品目の範囲について韓国政府は、米韓FTA、韓EU・FTAの保護対象を参考にすると発表した。米の他にトウガラシ、ニンニク、タマネギと水産・畜産物も重要品目として除外を求める可能性が高いとみられる。
 
 肉類や果実、果菜類は現在、動植物の検疫上の問題で輸入禁止となっている。専門家の間では「中国が韓国の重要品目を認める代価として果実や畜産物の輸入許可を求める可能性がある」との指摘がある。

 一方、日本が早期の交渉入りを望んでいる日中韓3カ国のFTAについて、同部の崔皙泳FTA交渉代表は3日、韓国内の手続きを踏んでいないとして、現段階で交渉入りすることはできないと発言している。

 日本は13、14の両日に北京で開く日中韓首脳会談で3カ国FTAの交渉開始宣言を行いたい意向だが、韓国が不可能との立場の上、中韓2国間の本格交渉が首脳会談前に始まることで日本の乗り遅れが鮮明になりそうだ。

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