『TPPメリット議論へ 推進派の巻き返し警戒 民主・経済連携PT』|日本農業新聞5月12日

 民主党の経済連携プロジェクトチーム(PT、櫻井充座長)は11日、総会を開き、環太平洋連携協定(TPP)を含めて、日本が目指す貿易や経済連携について議員間で意見を出し合った。PTは今週の議論を踏まえ、来週から個別論点の討議に入る。来週は1週間かけて、TPPを中心に経済連携のメリットについて議論する。
 
 PTは連休明け以降の8~11日、総会を連日開催。個別論点に入る前に、自由貿易や経済連携の定義や在り方、議論に必要な視点・考え方など基本的な方向性の確認に時間を割いた。
 
 11日の総会では「TPPに参加すれば円高になり、輸出産業にはメリットとならない」と、為替への影響に着目する必要性を指摘する意見が出た。
 
 これらの意見を基に14日から1週間、TPPなどの経済連携に参加した場合に見込まれるメリットについて具体的に議論する。14日にもPT役員会を開き、国会日程をにらんで15日以降、総会をできる限り連日開く考えだ。
 
 櫻井座長はTPP推進派の議員にも総会への出席を呼び掛ける。これまでの総会には推進派がほとんど出席せず、「議論になっていない」(執行部)との指摘があるためだ。だがTPPのメリットについての本格議論を前に、ある慎重派議員は「推進派の大量動員」を警戒。「無理に来なくていい」との声も出ている。

Reply · Report Post