『日中韓FTAに意欲 TPPは協議継続 首相』|日本農業新聞5月13日

 野田佳彦首相は12日、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のインタビューに答えた。13日に出席する、日中韓首脳会談で焦点になっている日中韓自由貿易協定(FTA)について「高いレベルでの経済連携を進める一環で大事な話だ。直ちに交渉を開始したい」と強い意欲を示した。環太平洋連携協定(TPP)については「まだ交渉参加国になっていない」と述べた上で。4月30日(日本時間1日)の日米首脳会談に伴う共同声明を踏まえ「2国間協議を引き続き前進させたい」との考えを示した。
 
 インタビューは首相官邸で約20分間行われた。
 
 日中韓FTA、TPPなどの交渉の位置付けについて野田首相は「わが国にとってアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現が究極のゴール。極めて大事な目標だ」と述べ、それぞれFTAAP実現に向けた道筋の一つであるとの認識を強調した。また、東南アジア諸国連合(ASEAN)に日中韓を加えた「ASEANプラス3」。この枠組みにインド、オーストラリア、ニュージーランドを加えた「ASEANプラス6」も並行して模索することで「それぞれが化学反応を起こし(交渉の)スピードアップにつながるのではないか」との考えを示した。
 
 この他、野田首相は18、19日に米国で開かれる主要8カ国首脳会議(G8サミット)に向けた抱負などを述べた。

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