『年内妥結は不透明 TPP交渉でUSTR交渉官』|日本農業新聞5月18日(時事通信5月17日)

 【ダラス(米テキサス州)時事】米テキサス州ダラスで開催していた環太平洋連携協定(TPP)の第12回拡大交渉が16日、事実上終了した。米通商代表部(USTR)のワイゼル首席交渉官は同日の共同記者会見で、目標とする年内妥結への手応えについては「(交渉官の立場で)協議に締め切りは設定していない」と指摘、「できる限り早く前進させるだけだ」と述べた。
 
 9カ国の利害が複雑に絡む関税の撤廃・削減を含む市場アクセス分野については農業も含めて協議を続けているものの、先行きは依然不透明だ。
 
 日本のTPP交渉参加問題については「日本との事前協議が終わっていない国があるため、協議は継続状態だ」と指摘。協議を継続する方針を示すにとどめた。日本が交渉に参加するには、現在交渉に参加している9カ国の承認が必要だが、交渉筋によると、米国とオーストラリア、ニュージーランドの3カ国は日本との事前協議を継続中のため、今回は日本の参加承認をめぐる踏み込んだ議論は行われなかった。
 
 貿易自由化に対応した中小企業への情報提供などの支援策で合意し、「期待以上の進展があった」と成果を強調した。
 
 次回は7月2~10日の日程で、カリフォルニア州サンディエゴで開く。

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