『WTOポスト消失批判 政府代表に大島氏起用で』|日本農業新聞5月23日

 22日開かれた民主党の経済連携PTの総会では、政府がTPPの交渉参加に向けて新設した「政府代表」に大島正太郎元外務審議官を起用したことなどに伴い日本が長年維持してきた世界貿易機関(WTO)上級委員のポストを失ったことに対し議員から批判の声が続出した。

 口火を切ったのは緒方林太郎氏(衆・福岡)。緒方氏が「大変尊敬する人で(WTO上級委員を)2期務めるはずが1期にとどまった」と惜しむ意見を述べたことが、他の議員にも波及。篠原孝前農水副大臣らが「大きな問題だ」と指摘。大河原雅子氏(参・東京)は「政府の失態ではないか」と述べた。緒方氏らの発言の背景には、貿易自由化交渉の基本をWTOに据えるべきだとの考えがあるためと見られる。

 党PTの櫻井充座長も「日本が世界で重要なポジションをとれなくなっている中で、大きな問題だ」と語った。

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