日刊スポーツ『政界地獄耳』

《小沢を忘れてませんか》

★今日から国会が始まる。身動きの取れない民主党。新総裁・安倍晋三を擁立して動きだした自民党。解散総選挙に向け、各党がしのぎを削ろうとする選挙前最後の国会かも知れない。だが、「あの人」のことを忘れてはいませんか。「国民の生活が第一」代表・小沢一郎だ。
「石原新党立ち上げで、新聞紙面では扱いが小さいが、25日に都内のホテルで開いた結党パーティーは4200人が来る大盛況。やはり侮れない」(政界関係者)。

★翌26日、小沢の出演したインターネットのニコニコ動画でも小沢自身が言及した。
「私の不徳の致すところでマスコミ、テレビや大新聞が取り上げてくれないが、大勢の人が集まってくれた。ことに当日になって700人もの人が来てくれて、ホテル始まって以来の入りとなった」。
実際会場だけでは足りず別の部屋を開放したが人があふれかえっていた。企業、団体など大口の参加者がいるわけでなく草の根のパーティーだ。来月の判決も無罪が確定しているといっていい。小沢を勢いづかせたらどうなるか。今の政界が一番知っているはずだ。

★そこで細かいところは違っても大きなところでつながろうと小沢がオリーブの木構想を模索している。その際、複数の政党が統一の首相候補を掲げて選挙を戦う選挙協力の基本政策がまとまった。消費増税法の廃止、10年後の原発ゼロ、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加反対の3項目で構成。新党きづな、社民党、減税日本、新党大地・真民主と民主党の一部議員に呼び掛ける。
「先の国会でも不信任案提出に自民、公明を除く野党協調路線は成功している。侮れない」(民主党国対関係者)。
27日、新党大地・真民主代表・鈴木宗男も
「民主党にはがっかりだ。自民党にはこりごりだという声をよく聞く。来週早々に小沢さんと会い、11月の頭には日本維新の会と協議に入る」。
オリーブの木と小沢が動きだす。(K)


~2012年10月29日月曜日の日刊スポーツ政治欄より

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