niigatamama

Yu Oseki · @niigatamama

10th Sep 2013 from TwitLonger

Nancy Snow Visiting Professor and Abe Fellow, Keio University in Tokyo

2020年東京: 全世界が今(本当に)注視している
Posted: 09/08/2013 6:44 pm

東京が2020年オリンピック・パラリンピックの開催都市に選ばれた直後から、ネット上ではジョークが飛び交った。
「ゲームを生で観るには防護服が必要だ。」
「少なくとも福島の原発で発電された電気による照明にはお金を払わなくてもいいね。」
「東京のお蔭で、チームの半分が放射能で亡くなるようなオリンピックは今後ないだろう。」「アスリートは、原子力を得るだろうけれど、EPOやHGHよりはいいね。」
クールジャパン、J-Pop、アニメ、漫画、Hello Kittyの国のことを言っているようではない。むしろ放射能の国のようだ。
東京は祝賀ムードだろうが、世界では、歴史的にみて最悪の原発災害のうちの一つに数えられる現場から220kmの都市でオリンピックが開催されることに対する、不安感が渦巻いている。
土曜日のIOCの最初の投票でマドリッドが除外されたとき、東京は優勢であったが、感情的には優勢ではなかった。感情的にはイスタンブールが優勢だった。安倍内閣が、その首相の演説の通りに、18か月の試行錯誤の末にフクシマをきれいにしなかったら、再考しようという人はたくさん出てくるだろう。
安倍はその立場上、IOCの最終選考に向けて、フクシマについて演説で取り上げた。
「フクシマのことを心配していらっしゃる方もいるだろう。状況はコントロールされていることを私は断言する。東京には、今までも、そしてこれからも決してダメージはない。・・・健康被害は今まで出ていないし、これからも出ないだろう。私は強く明確にそれを発表する。」
彼は付け加えて言った。「今日、福島の青空のもとで、サッカーをして遊んでいる少年たちは、過去ではなく未来をみている。」
確かに、この東京の勝利は、安倍政権にとってはより大きなものであろう。だが、それとは対照的な一週間だった。韓国は、続いている放射能への懸念から、日本の八都県からのすべての水産物の輸入を禁止した。安倍は、ついにチェルノブイリの3倍の放射線量を示しているフクシマの片づけの支援に日本政府が踏み込むことを宣言した。
3.11からこれまでの18か月と、それ以前の何十年もの間、東電による管理不行き届きを許した政府を、世界中の市民がどれだけ信用できるだろうか?東電は、2011年3月11日のような地震と津波に耐えうる安全対策をすることもできたはずなのにしなかったのはなぜか?それは、民衆の安全よりも、非常に悪い広報活動を優先したからである。2011年3月10日までの常識は、安全対策がされているということ自体が、地域住民を不安にさせてしまうというものだった。そして3月11日以降は、それらの住民は、亡くなったか強制退去させられてしまった。
日本政府は、今こそ、オリンピック開催国投票での勝利の機運を活かして、世界に向けて、最初は人災、次に天災、そして再び人災となっている状況を克服するために、介入し力を貸してくれるように頼むべきだ。
そして、地震が多発する海岸線に建てられた原発を管理しなかった理由について、フクシマの教訓として考えるである。世界は、状況はまもなくコントロールされるという安倍のIOCでの確約を、今、検証しなければならない。言葉だけの確約の時期はもう終わった。(私たちは息をひそめて、マグニチュード9.0の海底地震が起きないことを祈っていなければならない。)
1964年、東京は、第二次世界大戦後、たったの20年足らずで国際経済の奇跡を起こした。東京は、国際的な環境の先駆者として生まれ変わるべきである。それこそがクールジャパンなのだ。

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