イスラエル:ハマスが核施設攻撃 迎撃で被害なし 毎日新聞 2014年07月10日


 【ガザ市(パレスチナ自治区ガザ)大治朋子】パレスチナ自治区ガザ地区を拠点とするイスラム原理主義組織ハマスは10日未明から同日午前にかけ、イスラエル南部ネゲブ砂漠にあるディモナ核施設を少なくとも2回攻撃した。イスラエル軍は対空防衛システムで迎撃するなどして被害はなかった。一連の戦闘でハマスはイスラエル側に事実上「実害」をもたらしていないため、致命的な損害を与えうる重要施設などを狙い始めている。

 イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザ全域を爆撃。一方、同軍は8日以来のハマスからの攻撃がロケット弾など442発に達したと発表した。AP通信などによると、過去3日間でガザの死者は少なくとも80人、負傷者は600人を超している。

 イスラエルのネタニヤフ首相は9日、「軍事作戦は時間を要するかもしれない」と述べ、戦闘長期化の可能性を示唆しており、市民の被害が拡大しそうだ。

 イスラエル政府は10日午後、閣僚会議を開催し、今後の方針を定める。イスラエル軍はすでに予備役1万4000人を招集した。ハマスの指導者メシャル氏は9日、ツイッターで「我々は戦闘激化を望んでいない。ネタニヤフ(首相)は強硬姿勢を変えるべきだ」と述べた。

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